台北|国立故宮博物院|見どころ5選

国立故宮博物院 旅行

こんにちは。すえちゃんです。

国立故宮博物院は、台北にある、中国の歴代王朝の宝物や芸術品を所蔵する博物館です。コレクションは約70万点あり、約2万点が展示されています。翠玉白菜、肉形石が特に有名。広大な敷地には中国庭園もあります。

今回はそんな国立故宮博物院の見どころをご紹介します。

 

どんなところ?

国立故宮博物院は、台湾・台北市の士林にある巨大な博物館です。中国の宋、元、明、清の歴代王朝が所有していた宝物や芸術品を中心に、約70万点 を所蔵していて、そのうちの約2万点を展示しています。中華民国政府が台湾へ移った際に、北京の故宮博物院から精選して運び出されたものです。世界4大ミュージアムの一つとも言われています。

 

見どころ5選

国立故宮博物院の見どころ、5大至宝といわれているものをご紹介します。

 

翠玉白菜

国立故宮博物院

翠玉白菜(すいぎょくはくさい)は、緑色と白色からなる天然の翡翠(ひすい)を彫り上げた白菜の彫刻です。清の時代に作られ、皇帝である光緒帝の妃の嫁入り道具と考えられています。

高さ約19cmで、実際の白菜よりもかなり小さいです。白菜の緑の葉の部分には、子孫繁栄の象徴のキリギリスとイナゴが彫られています。国立故宮博物院で一番有名な作品です。

 

肉形石

肉形石(にくがたせき)は、層状になった天然石を彫り上げた豚の角煮の彫刻です。清の時代に作られたもので、高さ約6cmと小さいです。

翠玉白菜と共に二大名宝といわれています。中国四千年の歴史の究極の芸術作品が白菜と豚の角煮とは面白いですね。

 

鏤彫象牙雲龍紋套球

国立故宮博物院

鏤彫象牙雲龍紋套球(ちょうぞうげとうかうんりゅうもんとうきゅう)は、精緻な彫刻が施された象牙の球体です。内部は24層に分かれており、彫刻が施されたそれぞれの層も回る仕組みになっています。

一本の象牙から彫られているようですが、どうやって彫っていったのかは謎。

 

毛公鼎

国立故宮博物院

毛公鼎(もうこうてい)は、なべ型の胴体に3本足がついている中国古代の青銅器で、約2800年前に作られたと伝えられています。器の内側には500文字ほどの銘文が刻まれていて、現存する青銅器の文章としては最長だそうです。

 

雕橄欖核舟

雕橄欖核舟(ちょうかんらんかくしゅう)は、長さ3.4cmのオリーブの種を船の形に彫った彫刻です。船には、船頭や客など8人が乗っていて、窓の開閉もできるそうです。

これらの5大至宝といわれているもののほか、愛らしい幼児を写した陶製の童子枕「白磁嬰児枕」や、48枚の翡翠が透かし彫りになっている「翡翠の屏風」も有名です。

なお、展示は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。

 

あれこれ

国立故宮博物院

館内には、ミュージアムショップ、カフェ、レストランがあります。一部の展示室を除いて、写真撮影は可能ですが、フラッシュは禁止です。スーツケースやリュックサックなどは持込不可です。荷物預り所やコインロッカーを利用します。

台湾南部の嘉義に、分館として、国立故宮博物院南部院区があります。こちらは、仏教芸術や茶文化など、アジア芸術文化をテーマにしたコレクションになっています。

 

中国歴代王朝の宝物が台湾にある理由

国立故宮博物院

故宮とは、かつての宮殿の意味です。中国最後の清王朝の崩壊後、北京の紫禁城(しきんじょう)に保管されていた歴代王朝の宝物や芸術品は、中華民国に継承されました。故宮博物院は、1925年に北京の紫禁城で清王朝が持っていた美術品が公開されたのが始まりです。

その後、戦火を避けるため、中華民国政府は博物院のコレクションを他の都市に疎開させました。戦後、これらのものは北京に戻されましたが、国共内戦が激化し、中華民国政府の形勢が不利になったため、1948年に中華民国政府がコレクションを精選し、台湾に運び出しました。

このため、博物院のコレクションは、中華人民共和国の北京と中華民国の台北に分かれています。台湾に運ばれたコレクションは、1957年に台中県の北溝で公開され、1965年には台北に現在の国立故宮博物院が作られ、その後、拡張が進み、現在に至ります。

このように、かつては北京の紫禁城にあった中国の歴代皇帝の宝物や芸術品が、今では台湾にあります。

今回は台北にある国立故宮博物院の見どころをご紹介しました。ではでは。