こんにちは、すえちゃんです。
オルセー美術館は、パリにある、印象派を中心に19世紀の絵画と彫刻を所蔵する美術館です。モネ「アルジャントゥイユの橋」、ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」といった印象派の最高傑作が並びます。
今回はそんなオルセー美術館の見どころをご紹介します。
どんなところ?
オルセー美術館(Musée d’Orsay)は、フランス・パリにある、主に19世紀のヨーロッパ絵画と彫刻などを所蔵している美術館です。絵画では、古典派、バルビゾン派、印象派、後期印象派の有名作品があります。印象派の殿堂と呼ばれ、展示されている作品は、最高峰の傑作ばかりです。写真、家具、美術工芸品など、19世紀の幅広い美術作品が収集、展示の対象になっています。
観ておきたい作品10選
オルセー美術館のコレクションの中で、おすすめの10作品を厳選しました。
ドミニク・アングル「泉」
(1820-56年、油彩)
ドミニク・アングル(Jean-Auguste-Dominique Ingres、1780年-1867年)は、フランスの新古典主義の画家です。ダヴィッドの新古典主義を継承、ロマン主義に対抗しました。自然を忠実に模写することより、自分の美意識に従って画面を構成したといわれます。代表作は、「グランド・オダリスク」。
エドアール・マネ「オランピア」
(1863年、油彩)
エドアール・マネ(Édouard Manet、1832年-1883年)は、フランスの写実主義の画家で、印象派の先駆者と言われます。当時のパリの風景や人物を、伝統的な絵画の約束事にとらわれずに描き出して、絵画界にスキャンダルを巻き起こしました。代表作は、「オランピア」。
クロード・モネ「アルジャントゥイユの橋」
(1874年、油彩)
クロード・モネ(Claude Monet、1840年-1926年)は、フランスの印象派を代表する画家です。鋭い観察力で、絶え間なく変わる風景を再現した作品は、印象派の美学を体現しています。「印象・日の出」は印象派の名前の由来になりました。代表作は、「印象・日の出」。
オーギュスト・ルノワール「陽光の中の裸婦」
(1875-76年、油彩)
オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年-1919年)は、フランスの印象派の画家です。後年は作風が変わり、後期印象派の画家とも言われます。代表作は、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。
オーギュスト・ルノワール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」
(1876年、油彩)
カミーユ・ピサロ「赤い屋根」
(1877年、油彩)
カミーユ・ピサロ(Camille Pissarro、1830年-1903年)は、フランスの印象派の画家です。作品は、明るい色調のものが多く、自然への敬愛を感じさせます。一時期、新印象派の点描手法を追求しました。代表作は、「赤い屋根」。
アルフレッド・シスレー「ポール・マルリーの洪水」
(1876年、油彩)
アルフレッド・シスレー(Alfred Sisley、1839年-1899年)は、フランス生まれのイギリス人の印象派の画家です。作品の大部分はパリ周辺の風景画です。他の印象派の画家の多くが後に印象派を離れたなかで、シスレーは印象派の技法を保ち続けました。代表作は、「ポール・マルリーの洪水」。
ポール・セザンヌ「リンゴとオレンジ」
(1899年、油彩)
ポール・セザンヌ(Paul Cézanne、1839年-1906年)は、フランスの後期印象派の画家です。当初は印象派として活動していましたが、その後、独自の絵画を探求し、20世紀美術に大きな影響を与えました。代表作は、「大水浴図」。
フィンセント・ファン・ゴッホ「ローヌ川の星月夜」
(1888年、油彩)
フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh、1853年-1890年)は、オランダの後期印象派の画家です。率直な感情表現、大胆な色使いで知られ、フォーヴィスムやドイツ表現主義に影響を及ぼしました。代表作は、「星月夜」。
アンリ・ルソー「戦争」
(1894年、油彩)
アンリ・ルソー(Henri Julien Félix Rousseau、1844年-1910年)は、フランスの素朴派の画家です。素人のような独特の筆致の作品が多いです。長らく税関吏をしていて、退職後に作品の多くが描かれました。代表作は、「眠るジプシー女」。
展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。
あれこれ
パリにある美術館の中でも、ルーブル美術館、オルセー美術館、国立近代美術館は三大美術館と言われています。そのすみ分けは、ざっくり言って、ルーブル美術館が18世紀までの作品、オルセー美術館は19世紀の作品、国立近代美術館は20世紀からの作品となっています。
オルセー美術館は、昔の鉄道のターミナル駅の駅舎を改築して美術館にしたものです。1986年、建築家ガエ・アウレンティ(Gae Aulenti)の改修により、美術館として生まれ変わることとなりました。
もともと駅だったので、建物内部には駅であった面影が随所に残っています。大きな吹き抜けがあったり、巨大な時計があったりして、美術館としては面白い構造です。
オルセー美術館では、吹き抜けになった中央通路の両側に絵画の展示室が並んでいます。中央通路には、彫刻が展示されています。
館内には、ミュージアムショップ、カフェ、レストランがあります。館内は写真撮影が可能ですが、フラッシュは禁止です。
オルセー美術館は、セーヌ川に面していますので、美術館の屋外テラスでは、風にあたりながらセーヌ川や対岸の街並みを見下ろすことができます。
今回はパリにあるオルセー美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。