パリ|ルーブル美術館|観ておきたい作品10選

ルーブル美術館 アート

こんにちは、すえちゃんです。

ルーブル美術館は、パリの中心にある巨大な美術館です。18世紀までの世界各地の絵画、彫刻、美術工芸品が所蔵されています。「ミロのヴィーナス」、ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」といった超有名作品がたくさんあります。

今回はそんなルーブル美術館の見どころをご紹介します。

 

どんなところ?

ルーブル美術館(Musée du Louvre)は、フランス・パリの中心部にある、世界最大級の美術館、博物館です。コレクションは38万点以上。先史時代から19世紀までのさまざまな美術品35,000点近くが、約6万平方メートルのスペースで展示されています。コレクションは、古代エジプト美術、古代オリエント美術、古代ギリシア・ローマ美術、イスラム美術、彫刻、工芸品、絵画、素描・版画の8部門に分類されています。世界でもっとも入場者数の多い美術館と言われています。

 

観ておきたい作品10選

ルーブル美術館のコレクションの中で、おすすめの10作品を厳選しました。

 

古代ギリシア「サモトラケのニケ」

(紀元前190年頃、彫刻)

古代ギリシア「サモトラケのニケ」

 

「サモトラケのニケ」(Winged Victory)は、 勝利の女神ニケが船の舳先へ降り立った様子を表現した彫像です。ヘレニズム彫刻の代表作。動的なポーズが特徴。サモトラケ島で発見され、頭部と両腕は失われています。1863年に胴体と片翼が発見され、1950年に右手が発見されています。高さ244cmで材質は大理石。

映画「タイタニック」でヒロインがタイタニック号の甲板先端で両手を広げたポーズを取るのは、船の舳先に立つニケの真似だそうです。

 

古代ギリシア「ミロのヴィーナス」

(紀元前100年頃、彫刻)

古代ギリシア「ミロのヴィーナス」

 

「ミロのヴィーナス」(Venus de Milo)は、古代ギリシア彫刻の女性像です。ヘレニズム彫刻の代表作。作者はアンティオキアのアレクサンドロスで、女神アフロディテの像と考えられています。ミロス島で発見されたので、ミロのヴィーナスと言われています。高さ203cmで材質は大理石。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」

(1503-06年頃、油彩)

レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナ・リザ」

 

レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci、1452年-1519年)は、イタリア(フィレンツェ)のルネサンス期の画家です。芸術や科学の広い分野で業績を残し、万能の天才と言われる超有名人です。完成した作品は少なく、大変貴重です。代表作は、「モナ・リザ」。

「モナ・リザ」は、ルーブル美術館でも一番人気で、開館とともに皆さん足早に目指します。展示室は少し奥まったドノン翼と言われる棟にあり、途中、この絵までの順路案内が壁に掲示してありました。

大きな部屋の真ん中に設置された壁に埋め込まれている防弾ガラスケースの中に展示されています。絵の周囲には警備員が常駐しています。周りには常に人が集まっていて、近寄って観るのも一苦労です。

 

ラファエロ「聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ」

(1507年、油彩)

ラファエロ「聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ」
(部分)

 

ラファエロ(Raffaello Santi、1483年-1520年)は、イタリアのルネサンス期の画家です。作品は、明確さと分かりやすい構成で、雄大な人間性を表現しています。大規模な工房を経営して多くの作品を制作しました。代表作は、「システィーナの聖母」。

 

カラヴァッジョ「女占い師」

(1594年頃、油彩)

カラヴァッジョ「女占い師」
(部分)

 

カラヴァッジョ(Michelangelo Merisi da Caravaggio、1571年-1610年)は、イタリアの画家です。人間を写実的に描く手法と、光と陰を明確に分ける表現は、バロック絵画に大きな影響を与えたと言われます。代表作は、「女占い師」。

 

ヨハネス・フェルメール「レースを編む女」

(1670-71年頃、油彩)

ヨハネス・フェルメール「レースを編む女」
(部分)

 

ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer、1632年-1675年)は、オランダの画家で、バロック期を代表する画家の1人です。写実的な手法、綿密な空間構成、光による巧みな質感表現が特徴です。作品数がとても少なく貴重です。代表作は、「真珠の耳飾りの少女」。

 

ルイ・ダヴィッド「ナポレオン1世の戴冠式」

(1806-07年、油彩)

ルイ・ダヴィッド「ナポレオン1世の戴冠式」
(部分)

 

ルイ・ダヴィッド(Jacques-Louis David、1748年-1825年)は、フランスの新古典主義を代表する画家です。革命期のフランスで、画家としてはもちろん、政治家としても活躍しました。後年は新古典主義のリーダーとして多くの後進を育てました。代表作は、「ナポレオン1世の戴冠式」。

 

ドミニク・アングル「グランド・オダリスク」

(1814年、油彩)

ドミニク・アングル「グランド・オダリスク」
(部分)

 

ドミニク・アングル(Jean-Auguste-Dominique Ingres、1780年-1867年)は、フランスの新古典主義の画家です。ダヴィッドの新古典主義を継承、ロマン主義に対抗しました。自然を忠実に模写することより、自分の美意識に従って画面を構成したといわれます。代表作は、「グランド・オダリスク」。

この作品、当時は、女性の背中が長すぎるのではとの批判もあったようです。

 

テオドール・ジェリコー「メデューズ号の筏」

(1819年、油彩)

テオドール・ジェリコー「メデューズ号の筏」
(部分)

  

テオドール・ジェリコー(Théodore Géricault、1791年-1824年)は、フランスの画家です。ロマン派絵画の先駆者と見なされ、ドラクロワなどにも影響を与えました。32歳で早逝しました。代表作は、「メデューズ号の筏」。同時代に起きた生々しい事件を題材とした作品です。

 

ウジェーヌ・ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」

(1830年、油彩)

ウジェーヌ・ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」
(部分)

 

ウジェーヌ・ドラクロワ(Ferdinand Victor Eugène Delacroix、1798年-1863年)は、フランスのロマン主義を代表する画家です。現実にあった事件やテーマを多く取り上げ、劇的な画面構成や華麗な色彩表現は後の印象派の画家に影響を与えました。代表作は、「民衆を導く自由の女神」。

この作品、世界史の教科書でおなじみですが、コールドプレイ「美しき生命」のジャケットでご存じの方も多いかも。

 

展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。

 

あれこれ

ルーブル美術館

 

ルーブル美術館は、パリの中心にある巨大な美術館です。もともと歴代の王宮だったので、建物の内装・外装はとても豪華で、建物自体が芸術品と言えます。ルーブル美術館には、古代オリエントから18世紀までの、世界各地の絵画、彫刻、美術工芸品などが所蔵されています。展示されている作品には、歴史や美術の教科書に載っていて、誰でも知っているような超有名なものが多数あります。その一方で、ここで初めて観た、みたいな作品がいくらでも展示されています。

フランス王フィリップ2世が12世紀に要塞として建設したルーブル城は、幾度となく増改築が繰り返され、現在のルーブル宮殿となっています。ルーブル宮殿は、フランソワ1世以来、歴代フランス王の王宮として使用されていましたが、1682年にルイ14世が、ヴェルサイユ宮殿を王宮として、ルーブル宮殿の役割は、王室美術品コレクションの所蔵、展示場所となりました。そして、フランス革命での国民議会で、ルーブル宮殿を美術館として使用することが決定されました。

ルーブル美術館が、正式に開館したのは1793年で、このときには、王室、教会から没収された絵画を中心に、約500点の絵画が展示されています。ナポレオン1世が諸国から美術品を収奪したことによりコレクションは増大していき、王政復古のルイ18世、シャルル10世の時代、さらに第二帝政時代で、コレクションはさらに増え続け、2万点を超える美術品が集められました。その後の第三共和政の時代にも、遺贈や寄贈などによって着実に増えていきました。

 

ルーブル美術館

 

パリにある美術館の中でも、ルーブル美術館、オルセー美術館、国立近代美術館は三大美術館と言われています。そのすみ分けは、ざっくり言って、ルーブル美術館が18世紀までの作品、オルセー美術館は19世紀の作品、国立近代美術館は20世紀からの作品となっています。

さらに、ルーブル美術館は世界三大美術館の一つと言われています。世界三大美術館とは、パリのルーブル美術館、ニューヨークのメトロポリタン美術館、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館と言われています。

ルーブル美術館で展示されている作品はものすごい数で、展示スペースも広大です。館内で歩く距離が相当あって、階段も多いです。

ルーブル美術館のエントランスは、中庭に建つ、有名なガラスのピラミッド。ピラミッドの下が、インフォメーションなどがあるホールになっています。ピラミッドは、夜のイルミネーションでも有名です。

ルーブル美術館の建物は、上から見てコの字型に構成されていて、各棟が、リシュリュー翼、シュリー翼、ドノン翼といわれています。中庭のピラミッドの地下にあるホールから各翼に出入りします。地下鉄駅側の地下のショッピングモールと、美術館の地下のホールが接続していて、そこからも入館が可能です。

館内には、ミュージアムショップ、カフェ、レストランがあります。館内は写真撮影が可能ですが、フラッシュは禁止です。

ルーブル美術館は、世界有数の観光都市における最も有名な観光施設で、来館者の数が半端ではありません。

 

今回はパリにあるルーブル美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。