こんにちは。すえちゃんです。
シュテーデル美術館は、フランクフルトにある、ヨーロッパ絵画の巨匠の作品から現代美術までを所蔵する美術館です。エイク「ルッカの聖母」、フェルメール「地理学者」といった作品があります。
今回はそんなシュテーデル美術館の見どころをご紹介します。
どんなところ?
シュテーデル美術館(Das Städel)は、ドイツ・フランクフルトにある美術館です。シュテーデル美術館は、イタリア絵画から始まり、印象派、ドイツ表現主義、そして現代美術まで、広い範囲の絵画を所蔵しています。絵画のほか、彫刻、オブジェの展示もあります。フランクフルト博物館通りを構成するミュージアムの中でも代表格です。
観ておきたい作品10選
シュテーデル美術館のコレクションの中で、おすすめの10作品を厳選しました。
ヤン・ファン・エイク「ルッカの聖母」
(1436年、油彩)
ヤン・ファン・エイク(Jan van Eyck、1395年頃-1441年)は、ベルギーの初期フランドル派の画家です。宮廷画家として活躍しました。初期フランドル派は、ギリシア・ローマ時代の理想化の再現ではなく、自然そのものを正確に観察して絵画に表現しました。代表作は、「アルノルフィーニ夫妻像」。
バルトロメオ・ヴェネト「女性理想像」
(1520年頃、テンペラ)
バルトロメオ・ヴェネト(Bartolomeo Veneto、生年不明-1531年)は、イタリアの画家です。北イタリアでヴェネツィア派として16世紀初頭に活動しました。代表作は、「リュートを弾く女」。
ルーカス・クラナッハ「ヴィーナス」
(1532年、油彩)
ルーカス・クラナッハ(Lucas Cranach、1472年-1553年)は、ルネサンス期のドイツの画家です。宗教画を多く残しました。代表作は、「アダムとイヴ」。
ヨハネス・フェルメール「地理学者」
(1668-69年、油彩)
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer、1632年-1675年)は、オランダの画家で、バロック期を代表する画家の1人です。写実的な手法、綿密な空間構成、光による巧みな質感表現が特徴です。作品数がとても少なく貴重です。代表作は、「真珠の耳飾りの少女」。
エドガー・ドガ「オーケストラの演奏家たち」
(1872年、油彩)
エドガー・ドガ(Hilaire Germain Edgar de Gas、1834年-1917年)は、フランスの印象派の画家です。油彩のほか、パステル画、彫刻も多く制作しています。作品は、室内風景を描いたものが多く、バレエを扱ったテーマ、楽屋や練習風景を描いたものが多いです。代表作は、「バレエのレッスン」。
オーギュスト・ルノワール「朝食の終わり」
(1879年、油彩)
オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年-1919年)は、フランスの印象派の画家です。後年は作風が変わり、後期印象派の画家とも言われます。代表作は、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。
フィンセント・ファン・ゴッホ「ガッシュ医師の肖像」
(1890年、油彩)
フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh、1853年-1890年)は、オランダの後期印象派の画家です。率直な感情表現、大胆な色使いで知られ、フォーヴィスムやドイツ表現主義に影響を及ぼしました。代表作は、「星月夜」。
ピエール・ボナール「白と青の縞模様の背景に横たわる裸婦」
(1909年、油彩)
ピエール・ボナール(Pierre Bonnard、1867年-1947年)は、フランスのナビ派の画家です。版画やポスターも多く残しています。作品は平面的で、主要なモチーフが画面の端で切られた構図、暖色を主調にした華やかな色彩が特徴です。代表作は、「逆光の裸婦」。
ルートヴィッヒ・キルヒナー「帽子をかぶった裸婦」
(1910年、油彩)
ルートヴィヒ・キルヒナー(Ernst Ludwig Kirchner、1880年-1938年)は、ドイツの画家です。ドイツ表現主義の代表的画家です。大胆なデフォルメと強烈な原色を特色とする表現技法で描かれた人物は、退廃と不安を感じさせます。代表作は、「街」。
エドヴァルド・ムンク「嫉妬」
(1913年、油彩)
エドヴァルド・ムンク(Edvard Munch、1863年-1944年)は、ノルウェー出身の画家です。作品は、死と生、愛と裏切り、男と女、生命の神秘などがテーマで、画面には漠然とした不安感が伴っています。代表作は、「叫び」。
展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。
あれこれ
シュテーデル美術館は、フランクフルトの銀行家ヨハン・フリードリヒ・シュテーデル(Johann Friedrich Städel) の遺言により設立されました。1818年に開館し、1878年に現在地に新館が建てられました。
建物は第2次世界大戦で完全に破壊され、1966年に現在の姿に再建されました。1990年、20世紀美術の展示と企画展のための別館の増築が、建築家グスタフ・パイヒル(Gustav Peichl)の設計によって行われています。
シュテーデル美術館は、建物の外観は歴史を感じさせる重厚な感じで、中庭の地下にある広大な展示スペースには現代美術の展示があります。芝生に包まれた中庭には、地下の展示スペースのための円形の天窓がいくつもあり、不思議な風景になっています。
館内には、ミュージアムショップ、カフェ、レストランがあります。館内は写真撮影が可能ですが、フラッシュは禁止です。
フランクフルト博物館通り
フランクフルト博物館通り(Museumsufer)は、フランクフルトのマイン河岸にミュージアムが立ち並んでいることからそのように呼ばれています。シュテーデル美術館、応用美術館、映画博物館をはじめ、多くのミュージアムがあります。2022年時点で、39のミュージアムがあります。
フランクフルトに様々なミュージアムの集合体を作るという考えは、1977年に、市の文化部長であったヒルマ-・ホフマン(Hilmar Hoffmann)によって提唱されました。
1980年から1990年にかけて、もともとあったミュージアムは拡張され、多くの新しいミュージアムが、古い別荘を改修したりして、建設されました。
マイン川の岸辺は、散策にぴったりの場所です。多くの市民の方が散歩している姿を見かけました。シュテーデル美術館近くには、アイゼルナー橋という歩行者用の橋が架かっています。
今回はフランクフルトにあるシュテーデル美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。