国立国際美術館は、大阪市にある、現代美術を中心に所蔵する美術館です。国内外の現代美術のほか、セザンヌ「宴の準備」、カンディンスキー「絵の中の絵」といった作品もあります。美術館の建物は地下にあります。
今回はそんな国立国際美術館の見どころをご紹介します。
どんなところ?
国立国際美術館(The National Museum of Art,Osaka)は、大阪府・大阪市の中之島にある美術館です。コレクションは戦後の国内外の現代美術が中心で、国内最大規模の約8,000点を所蔵しています。ポール・セザンヌ、パブロ・ピカソ、藤田嗣治ら戦前の代表的な画家の作品がいくつかある以外は、全て戦後の作品です。
観ておきたい作品5選
国立国際美術館のコレクションの中で、おすすめの5作品を厳選しました。
ポール・セザンヌ「宴の準備」
(1890年頃、油彩)

ポール・セザンヌ(Paul Cézanne、1839年-1906年)は、フランスの後期印象派の画家です。当初は印象派として活動していましたが、その後、独自の絵画を探求し、20世紀美術に大きな影響を与えました。代表作は、「大水浴図」。
ジュール・パスキン「バラ色の下着の少女」
(1924-25年、油彩)

ジュール・パスキン(Jules Pascin、1885年-1930年)はブルガリア出身のエコール・ド・パリの画家です。パリのモンパルナスでは、派手な生活を送り、モンパルナスの王子と呼ばれていたそうです。代表作は、「ルーシー・クローグの肖像」。
佐伯祐三「バーの入口」
(1927年、油彩)

佐伯祐三(さえきゆうぞう、1898年-1928年)は、日本の洋画家です。日本とフランスで活動しました。作品は、独特の荒々しいタッチと、モチーフとして文字の登場するものが多いのが特徴です。作品の大半は都市風景です。代表作は、「郵便配達夫」。
ワシリー・カンディンスキー「絵の中の絵」
(1929年、油彩)

ワシリー・カンディンスキー(Wassily Wassilyevich Kandinsky、1866年-1944年)は、ロシア出身の画家です。抽象絵画の創始者とされ、ドイツ、フランスでも活躍しました。美術理論家で、ミュンヘンで青騎士グループを結成し、バウハウスでは教官を務めました。代表作は、「即興、渓谷」。
ジョアン・ミロ「無垢の笑い」
(1969年、陶板壁画)
ジョアン・ミロ(Joan Miró i Ferrà、1893年-1983年)は、スペインの画家です。カタルーニャ出身。シュルレアリスムと言われますが、デフォルメされた形態、原色を基調にした色使いは、写実的描法を用いるシュルレアリスムとは異なり、独自です。代表作は、「階段を昇る裸婦」。
展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。
あれこれ

国立国際美術館のコレクションは、近代美術の有名画家の作品がいくつかあるほかは、ほとんどが戦後の現代美術の作品です。現代美術のコレクションとしては、国内最大級だそうです。
1970年、大阪府吹田市で日本万国博覧会が開催された際、世界各国から集められた美術品を展覧するため、万国博美術館が建設されました。万博終了後も建物は残され、1977年に国立国際美術館として開館しました。その後、建物の老朽化と展示スペース不足に伴い、中之島に新館を建設して移転することとなり、2004年に再開館しました。
建物は、建築家シーザー・ペリ(César Pelli)の設計によるものです。マレーシアのペトロナスツインタワーが有名ですが、あべのハルカス、麻布台ヒルズの設計もしています。美術館の主要部分を全て地下に収めたユニークなもので、エントランス、講堂、レストラン、ミュージアムショップは地下1階に、展示室は地下2・3階にあります。国立国際美術館は、オブジェのような入口の構造物以外は、すべて地下にあります。大阪市科学館に隣接しているのですが、知らないと、科学館の敷地にオブジェがあるだけのように見えます。完全地下型の美術館は世界でも珍しいそうです。
地下1階にあるエントランスの壁には、ジョアン・ミロの「無垢の笑い」という巨大なモザイク画がありますが、これは万博記念公園にあった旧館から移設したものです。美術館によると、これがコレクションの始まりの作品だそうです。
館内にはミュージアムショップがあります。館内は写真撮影不可ですが、フラッシュは禁止です。地下1階は、天窓から光が降り注ぐ大きなホールなっていて、インフォメーションセンターやサービス施設が配置されています。
中之島エリア

国立国際美術館の周辺には、大阪中之島美術館、大阪市科学館があります。
大阪中之島美術館は、近現代美術を所蔵する美術館です。モディリアーニ「髪をほどいた横たわる裸婦」、佐伯祐三「郵便配達夫」のほか、デザインを含むコレクションがあります。2022年に開館しました。
今回は大阪市にある国立国際美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。