こんにちは。すえちゃんです。
ナショナル・ギャラリーは、ロンドンにある、ルネサンス絵画から近代絵画までの幅広いコレクションを誇る美術館です。ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」、ゴッホ「ひまわり」といった有名作品がたくさんあります。
今回はそんなナショナル・ギャラリーの見どころをご紹介します。
どんなところ?
ナショナル・ギャラリー(National Gallery)は、イギリス・ロンドンのトラファルガー広場に隣接する美術館です。1824年に設立され、13世紀半ばから1900年までの作品2,300点以上を所蔵しています。美術史上重要とされる作品をいくつも所蔵しています。
観ておきたい作品10選
ナショナル・ギャラリーのコレクションの中で、おすすめの10作品を厳選しました。
レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」
(1503-6年、油彩)
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci、1452年-1519年)は、イタリア(フィレンツェ)のルネサンス期の画家です。芸術や科学の広い分野で業績を残し、万能の天才と言われる超有名人です。完成した作品は少なく、大変貴重です。代表作は、「モナ・リザ」。
ラファエロ「アレクサンドリアの聖カタリナ」
(1507年、油彩)
ラファエロ(Raffaello Santi、1483年-1520年)は、イタリアのルネサンス期の画家です。作品は、明確さと分かりやすい構成で、雄大な人間性を表現しています。大規模な工房を経営して多くの作品を制作しました。代表作は、「システィーナの聖母」。
ヤン・ファン・エイク「アルフルフィニ夫妻の肖像」
(1434年、油彩)
ヤン・ファン・エイク(Jan van Eyck、1395年頃-1441年)は、ベルギーの初期フランドル派の画家です。宮廷画家として活躍しました。初期フランドル派は、ギリシア・ローマ時代の理想化の再現ではなく、自然そのものを正確に観察して絵画に表現しました。代表作は、「アルノルフィーニ夫妻像」。
ディエゴ・ベラスケス「ヴィーナスの化粧」
(1647-51年、油彩)
ベラスケス(Diego Rodríguez de Silva y Velázquez、1599年-1660年)は、スペインの画家です。スペイン絵画の黄金時代に宮廷画家として活躍しました。代表作は、「ラス・メニーナス」。
ヨハネス・フェルメール「ヴァージナルの前に立つ女」
(1670-2年、油彩)
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer、1632年-1675年)は、オランダの画家で、バロック期を代表する画家の1人です。写実的な手法、綿密な空間構成、光による巧みな質感表現が特徴です。作品数がとても少なく貴重です。代表作は、「真珠の耳飾りの少女」。
ウィリアム・ターナー「戦艦テレメール号」
(1838年、油彩)
ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner、1775年-1851年)は、イギリスのロマン主義の画家。作品は、大気と光の効果に主眼がおかれていて、物の形態はあいまいになって、ほとんど抽象画のようになっているものもあります。代表作は、「雨、蒸気、速度」。
オーギュスト・ルノワール「傘」
(1883年、油彩)
オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年-1919年)は、フランスの印象派の画家です。後年は作風が変わり、後期印象派の画家とも言われます。代表作は、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。
ジョルジュ・スーラ「アニエールの水浴」
(1884年、油彩)
ジョルジュ・スーラ(Georges Seurat、1859年-1891年)は、フランスの新印象派の画家です。スーラは、印象派の筆触分割の技法をさらに進め、点描という技法で制作しました。また、補色を利用して、より明るい光を再現しました。代表作は、「グランド・ジャット島の日曜日の午後」。
フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」
(1888年、油彩)
フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh、1853年-1890年)は、オランダの後期印象派の画家です。率直な感情表現、大胆な色使いで知られ、フォーヴィスムやドイツ表現主義に影響を及ぼしました。代表作は、「星月夜」。
ポール・セザンヌ「大水浴図」
(1894-1905年、油彩)
ポール・セザンヌ(Paul Cézanne、1839年-1906年)は、フランスの後期印象派の画家です。当初は印象派として活動していましたが、その後、独自の絵画を探求し、20世紀美術に大きな影響を与えました。代表作は、「大水浴図」。
展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。
あれこれ
ナショナル・ギャラリーは、イギリスを代表する美術館で、世界でも有数の美術館です。ルネサンス絵画から始まって、オランダ絵画、ヨーロッパ各地の絵画、近代絵画まで、幅広い作品を所蔵しています。それらの作品には、超有名なものが多数あります。
ナショナル・ギャラリーは、コレクションの基礎が王室や貴族由来ではないという点で、ヨーロッパでは珍しい国立美術館です。コレクションの基礎となったのは、ジュリアス・アンガースタイン (John Julius Angerstein) が収集していた絵画です。初期のコレクションは個人からの寄付により美術館が購入したものが多くを占めています。
他のヨーロッパの国立美術館と比べてコレクション数は多くはないものの、美術史上重要とされる作品がいくつも所蔵されていて、展示作品をみる限り、他国のメガミュージアムに全く引けを取りません。
ナショナル・ギャラリーの建物は3代目で、建築家ウィリアム・ウィルキンス (William Wilkins) の設計によるものです。その後、建物は少しずつ拡張されていったため、現在ではトラファルガー広場に面するファサードだけが当時のものです。
建物が手狭であったため、1897年にイギリス美術専用の分館(現テート・ブリテン)が開設されています。1991年には、ロバート・ヴェンチューリ(Robert Venturi)とスコット・ブラウン(Denise Scott Brown)の設計によるセインズベリー棟が西側に増築されています。
館内には、ミュージアムショップ、カフェ、レストランがあります。館内は写真撮影が可能ですが、フラッシュは禁止です。常設展示の入場は無料です。
周辺は繁華街
ナショナル・ギャラリーの正面にあるトラファルガー広場には、ネルソン記念柱がそびえ、人が集まっています。
周辺は、ロンドンきっての繁華街です。少し西にはピカデリー・サーカスというラウンド・アバウトがあり、ここのエロスの像の前は常に人だかりができています。2階建てバスがひっきりなしに通過し、ここにいると、まさにロンドンにいると感じられます。
レスター・スクエアの周辺はウエスト・エンドと呼ばれる劇場街です。ウエスト・エンドは、ニューヨークのブロードウェイとともに、双璧といわれています。
今回はロンドンにあるナショナル・ギャラリーの見どころをご紹介しました。ではでは。