バルセロナ|カタルーニャ国立美術館|観ておきたい作品5選

カタルーニャ美術館 アート

こんにちは。すえちゃんです。

カタルーニャ国立美術館は、バルセロナのムンジュイックの丘にある、ロマネスク美術を中心に所蔵する美術館です。ダルマウ「領主の聖母」、エル・グレコ「聖ペテロと聖パウロ」といった作品もあります。

今回はそんなカタルーニャ国立美術館の見どころをご紹介します。

 

どんなところ?

カタルーニャ国立美術館(Museu Nacional d’Art de Catalunya)は、スペイン・バルセロナにある美術館です。中世から20世紀までのカタルーニャ美術を中心としたコレクションで知られています。カタルーニャの美術を中心に、ロマネスク美術、ゴシック美術、近代美術を所蔵しています。ロマネスク美術は、カタルーニャ地方やアンドラ公国のロマネスク教会にあった壁画群を移設したものがあります。ルネサンス美術、バロック美術では、スペイン、イタリア、フランドルのコレクションがあります。

 

観ておきたい作品5選

カタルーニャ国立美術館のコレクションの中で、おすすめの5作品を厳選しました。

 

リュイス・ダルマウ「領主の聖母」

(1445年、油彩)

ダルマウ
(部分)

 

リュイス・ダルマウ(Lluís Dalmau、1400年-1461年)は、スペイン(バレンシア)の画家です。代表作は、「領主の聖母」。バルセロナ市庁舎の礼拝堂の祭壇画として制作されたようです。

 

ティツィアーノ「鏡の前の女」

(1515年頃、油彩)

ティツィアーノ

 

ティツィアーノ(Tiziano Vecellio、1490年頃-1576年)は、イタリアのルネサンス期の画家です。肖像、風景、宗教などのテーマを取り上げ、奔放な筆使いと繊細で多様な色彩感覚に特徴があり、イタリア・ルネサンスだけではなく、以降の西洋絵画にも大きな影響を与えました。代表作は、「聖母被昇天」。

 

エル・グレコ「聖ペテロと聖パウロ」

(1590-1600年、油彩)

エル・グレコ

 

エル・グレコ(El Greco、1541年-1614年)は、ギリシア出身の画家です。エル・グレコの名は、イタリア語でギリシア人の意味です。ルネサンス後期のマニエリスムの巨匠として知られ、プラド美術館にはグレコの作品が多数あります。代表作は、「オルガス伯の埋葬」。

 

ルーベンス「聖母子、聖イサベルと聖ファニート」

(1615年頃、油彩)

ルーベンス

 

ルーベンス(Peter Paul Rubens、1577年-1640年)は、ベルギー(フランドル)のバロック期の画家です。大規模な工房を経営し、肖像、風景、歴史といった様々なジャンルの絵画作品を残しました。代表作は、「メリー・ド・メディシス、マルセイユ上陸」。

 

サンティアゴ・ルシニョール「ラ・ギャレットの炊事場」

(1890年、油彩)

ルシニョール

 

サンティアゴ・ルシニョール(Santiago Rusiñol i Prats、1861年-1931年)は、スペインの後期印象派の画家です。カタルーニャ出身でカタルーニャ文芸復興運動の重要人物です。バルセロナで若いピカソらと交流を持ちました。代表作は、「オレンジの木々の谷」。

 

展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。

 

あれこれ

カタルーニャ美術館

 

カタルーニャ国立美術館は、中世から近代までの膨大な作品を所蔵している美術館で、バルセロナを代表する美術館です。ロマネスク美術では、世界有数のコレクションを誇ります。

美術館は、1934年、ムンジュイックの丘にある国立宮殿(1929年のバルセロナ博覧会の政府館)内に、旧カタルーニャ美術館(Museu d’Art de Catalunya)が設立されたことが始まりです。戦後、カタルーニャ美術館が再開し、シウタデラ・アルセナルに旧近代美術館(Museu d’Art Modern)が開館しました。

1990年、カタルーニャ美術館のロマネスク美術、ゴシック美術、バロック美術のコレクションと、旧近代美術館の19世紀、20世紀美術のコレクションを統合した国立の美術館とすることになり、そのための大規模改修が開始されました。2004年に建物改修とコレクションの移転が終了し、カタルーニャ国立美術館が開館しました。

カタルーニャ国立美術館には、ピレネー山麓に点在する教会から集められた壁画が、教会の内部を再現した形で展示されていて、これも見どころになっています。メインドームの天井には、フランチェスク・ダスガリスによるフレスコ画があり、見どころの一つになっています。その下には、ジョアン・ミロによる壁画があります。

カタルーニャ国立美術館は宮殿のような建物なので、展示スペースも広大で、展示作品の数はかなりのボリュームです。

館内には、ミュージアムショップ、カフェ、バルセロナ市街が見渡せるおしゃれなレストランがあります。館内は写真撮影が可能ですが、フラッシュは禁止です。

すり鉢状に1,300席もある大ホールがあり、コンサート会場としての使用が可能です。もともと万国博覧会の会場として建設されただけあって、現在でもコンサートやパーティーの会場としても利用されているそうです。

 

ムンジュイックの丘

カタルーニャ美術館

 

ムンジュイックの丘は、バルセロナ市街の南部にある丘陵地で、丘全体が公園になっています。ムンジュイック城、カタルーニャ国立美術館、ミロ美術館、スペイン村などがあります。ふもとには、夜のイルミネーションのショーで有名なマジカ噴水があります。

ミロ美術館は、ジョアン・ミロの作品を中心に所蔵する美術館です。ミロ自身から寄贈された「階段を昇る裸婦」、「1968年5月」といった作品があります。

ムンジュイックの丘にそびえ立つカタルーニャ国立美術館はまるで宮殿のようです。丘のふもとにあるスペイン広場から仰ぎ見る威風堂々とした外観は、まさにバルセロナのシンボルの一つ。テラスからは、バルセロナ市街を一望できます。

 

今回はバルセロナにあるカタルーニャ国立美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。