アテネウム美術館は、ヘルシンキにある、フィンランド最大級の美術館です。19世紀から20世紀初頭のフィンランド美術を中心に所蔵しています。コレクションには、ガッレン=カッレラ「アイノ」、シンベリ「傷ついた天使」があります。美しい外観の建物も魅力。
今回はそんなアテネウム美術館の見どころをご紹介します。
どんなところ?

アテネウム美術館(Ateneum Art Museum)は、ヘルシンキにある、フィンランドを代表する美術館です。国内最大級の美術コレクションを誇ります。19世紀から20世紀初頭のフィンランド美術を中心に展示しています。アクセリ・ガッレン=カッレラ、ヒューゴ・シンベリのようなフィンランドの国民的画家の作品があります。自然や神話を題材とした作品が多く、フィンランド人の精神文化にも触れられます。そのほか、ポール・セザンヌ、フィンセント・ファン・ゴッホなど、フランス近代絵画も所蔵しています。建物自体も重厚な歴史的建築で、美しい外観が目を引きます。
観ておきたい作品5選
アテネウム美術館のコレクションの中で、おすすめの5作品をご紹介します。
ポール・セザンヌ「エスタックの道路橋」
(1879-1882年、油彩)

ポール・セザンヌ(Paul Cézanne、1839年-1906年)は、フランスの後期印象派の画家です。当初は印象派として活動していましたが、その後、独自の絵画を探求し、20世紀美術に大きな影響を与えました。代表作は、「大水浴図」。
フィンセント・ファン・ゴッホ「オーヴェル・シュル・オワーズの通り」
(1890年、油彩)

フィンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh、1853年-1890年)は、オランダの後期印象派の画家です。率直な感情表現、大胆な色使いで知られ、フォーヴィスムやドイツ表現主義に影響を及ぼしました。代表作は、「星月夜」。
アクセリ・ガッレン=カッレラ「アイノ」
(1891年、油彩)

アクセリ・ガッレン=カッレラ(Akseli Gallen-Kallela、1865年-1931年)は、フィンランドの画家です。フィンランドの国民的叙事詩「カレワラ」に関連した絵画を数多く描いたことで知られています。代表作は、「カレワラ」を題材とした絵画「アイノ」。
エーロ・ヤルネフェルト「野焼き作業」
(1893年、油彩)

エーロ・ヤルネフェルト(Eero Erik Nikolai Järnefelt、1863年-1937年)は、フィンランドの写実主義の画家です。ヘルシンキ大学やフィンランド美術アカデミーで美術を教えました。妹は作曲家シベリウスの妻。代表作は、「野焼き作業」。
ヒューゴ・シンベリ「傷ついた天使」
(1903年、油彩)

ヒューゴ・シンベリ(Hugo Simberg、1873年-1917年)は、フィンランドの象徴主義の画家です。作品は、不気味なもの、超自然的なものに焦点をあて、重苦しい美しさを持っているのが特徴です。代表作は、「傷ついた天使」。
展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。
あれこれ

アテネウム美術館は、フィンランド国立美術館を形成する3施設の1つです。1887年に建設されたアテネウム美術館の建物は、建築家テオドル・ホイエル(Theodor Höijer)の設計によるものです。正面の装飾は彫像とレリーフを組み合わせ、それぞれに象徴がこめられています。正面玄関の2階部分に建築家ブラマンテ、画家ラファエロ、彫刻家ペイディアスといった芸術家の胸像が配置されています。3階ペディメントは女神を模った4本の柱が支え、それぞれ彫刻、絵画、幾何学、建築を象徴しています。
館内には、ミュージアムショップ、カフェ、レストランがあります。レストランは、ビュッフェ形式で、ホテルのようです。アテネウム美術館は、ヘルシンキ中央駅から徒歩2分のところにあります。
ヘルシンキは、美術館巡りも大きな魅力です。街の中心部に特色ある美術館が集まり、ほとんどが徒歩で巡ることができます。それぞれが異なる時代や表現を扱っており、フィンランド美術を多角的に知ることができます。
ヘルシンキ

フィンランドの首都ヘルシンキは、美しい街並みと豊かな自然が調和する都市です。歴史ある建築と洗練されたデザイン文化があります。街はコンパクトにまとまっていて、徒歩や公共交通機関で観光できます。
旅の起点となるのがヘルシンキ中央駅です。重厚な岩造りの建物です。駅前からは市内各地へ向かうトラムが発着します。路線が充実しているため、主要な観光地への移動も快適です。車窓から眺める港町の風景も旅の楽しみになります。
街を代表する名所が白亜のヘルシンキ大聖堂です。緑色のドームが青空によく映えます。大聖堂の前には元老院広場が広がります。周囲には歴史ある建物が並びます。整然とした景観はヘルシンキを象徴する風景です。
港近くの高台にはウスペンスキー寺院があります。赤レンガと黄金色のドームが印象的です。北欧最大級のロシア正教会として知られています。内部には美しいイコンが飾られています。
現代建築を代表するのがカンピ礼拝堂です。木の温もりを活かした円形の建物です。都会の中心にありながら静寂に包まれています。一方、岩盤をくり抜いて造られたテンペリアウキオ教会も見逃せません。自然と建築が調和した独創的な空間です。優れた音響でも知られています。
緑豊かな遊歩道に彫刻の並ぶエスプラナーディ公園。周囲にはカフェやショップも立ち並びます。市民や旅行者の憩いの場として親しまれています。
港からフェリーで気軽に訪れることのできるスオメンリンナ島。18世紀に築かれた海上要塞です。歴史と自然を同時に満喫できるスポットです。
港に面したマーケット広場は活気あふれる市場です。新鮮な果物や野菜が並びます。隣接するオールド・マーケットホールには、老舗の食品店やカフェが集まります。
作曲家シベリウスを記念したシベリウス公園。金属パイプを組み合わせた独創的なモニュメントが有名です。
今回はヘルシンキにあるアテネウム美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。