こんにちは。すえちゃんです。
DIC川村記念美術館は、佐倉市にある、近現代絵画を所蔵する美術館です。ルノワール「水浴する女」、ロスコ「シーグラムビル壁画」といった作品があり、緑あふれる敷地にお城のような建物が建っています。
今回はそんなDIC川村記念美術館の見どころをご紹介します。
どんなところ?
DIC川村記念美術館(Kawamura Memorial DIC Museum of Art)は、千葉県・佐倉市にある、広大な庭園のなかに建つ美術館です。近現代美術のコレクションとしては、日本でも有数の規模です。マーク・ロスコが、ニューヨーク・シーグラム・ビルディング内にあるフォーシーズンズ・レストランのために描いた7点の作品を展示している「ロスコ・ルーム」があります。
観ておきたい作品5選
DIC川村記念美術館のコレクションの中で、おすすめの5作品を厳選しました。
レンブラント「広いつば帽を被った男」
(1635年、油彩)
レンブラント(Rembrandt Harmenszoon van Rijn、1606年-1669年)は、オランダのバロック期の画家です。大画面と、光と影の明暗を明確にする技法が特徴です。大規模な工房で大量の作品を制作したため、作品には常に真贋問題がつきまといました。代表作は、「夜警」。
オーギュスト・ルノワール「水浴する女」
(1891年、油彩)
オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir、1841年-1919年)は、フランスの印象派の画家です。後年は作風が変わり、後期印象派の画家とも言われます。代表作は、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」。
クロード・モネ「睡蓮」
(1907年、油彩)
クロード・モネ(Claude Monet、1840年-1926年)は、フランスの印象派を代表する画家です。鋭い観察力で、絶え間なく変わる風景を再現した作品は、印象派の美学を体現しています。「印象・日の出」は印象派の名前の由来になりました。代表作は、「印象・日の出」。
モイズ・キスリング「姉妹」
(1950年、油彩)
モイズ・キスリング(Moïse Kisling、1891年-1953年)は、ポーランド出身のエコール・ド・パリの画家です。風景画、静物画、肖像画を制作していますが、その中でもメランコリックな女性の肖像画が特徴的です。代表作は、「モンパルナスのキキ」。
マーク・ロスコ「無題・シーグラムビル壁画」
(1958-59年、絵画)
マーク・ロスコ(Mark Rothko、1903年-1970年)は、アメリカの抽象主義の画家です。シーグラム壁画の連作は、ロスコが一つの空間で展示することにこだわったため、テート・モダン、フィリップス・コレクション、DIC川村記念美術館に分かれて展示されることになりました。代表作は、「シーグラム壁画」。
壁面をロスコの絵画で埋め尽くした「ロスコ・ルーム」はこの美術館の最大の見どころです。窓のない7角形の部屋の壁に7枚の巨大な絵があり、中央に6角形のベッドのような黒いソファーがあります。照明は薄暗くされていて、部屋には静寂が満ちています。
展示されている作品は時期によって異なり、これらが展示されていないこともあります。
2025年3月末で休館し東京へ縮小移転(悲報)
DIC川村記念美術館は、2025年3月末で休館になり、東京へ縮小移転するそうです。とても残念です。
あれこれ
DIC川村記念美術館は、DICの創業家のコレクションを展示するため、1990年に開館しました。DIC総合研究所の敷地内に建つ、ヨーロッパの古城を思わせるかわいらしい建物は、建築家海老原一郎の設計によるものです。
建物は、こじんまり見えますが、奥にいくつかの建物が回廊でつながっていて、実際の面積はかなりあり、展示スペースは広々としていています。
館内には、ミュージアムショップと、奥まったところに、庭園が眺められる茶室があります。レストランは、敷地内の別の見晴らしのいい建物の2階にあり、3面の窓から四季折々の庭園風景が眺められます。
芝生が広がる庭園には、池、噴水、小道、オブジェがあり、ほとんど公園といったくらい広いです。散策にも最適です。チケットに、館内には入れない入園のみという種類があるのもうなずけます。
アクセスは、JR佐倉駅、京成佐倉駅から、無料の送迎バスが出ています。車をお持ちなら、車のほうがアクセスは良いでしょう。
佐倉周辺
美術館からは遠いのですが、送迎バスが出ている京成佐倉駅周辺には、佐倉市立美術館もあります。また、国立歴史民俗博物館は、展示がなかなか本格的で、おすすめのミュージアムです。
佐倉市立美術館は、佐倉と房総ゆかりの画家を中心に所蔵している美術館です。コレクションには、浅井忠「花園口上陸図」、「元禄美人図」があります。エントランス部分は歴史的建築物です。
佐倉市立美術館は、1994年に開館しました。建物は、かまぼこのような屋根をした4階建ですが、正面のエントランス部分は、1918年に銀行支店として建設された歴史を感じさせる外観の建物です。館内は、写真撮影可ですが、フラッシュは禁止です。1階のロビーに小さなカフェとミュージアムショップがあります。4階はホールになっています。館内には、バルセロナ・チェア、エッグ・チェア、といった名作椅子の数々が置かれていて、自由に座ることができます。
国立歴史民俗博物館は、日本の歴史、民俗学、考古学に関する博物館です。ジオラマや復元模型により、日本列島に人が住み始めた頃から1970年代までの日本の歴史と文化がビジュアルに学べます。
今回は佐倉市にあるDIC川村記念美術館の見どころをご紹介しました。ではでは。